龍神が司る縁結び  薔薇ではなく紅葉を

古来より日本が誇る都、京都。京都には数多くの寺院が存在し現在は大変人気の観光スポットとなっています。

その中にあって美しくも他の寺院にはない異彩を放っているのが『貴船神社』です。

創建の年代は不詳となっていますが、社伝によると第18代の反正天皇(1600年程前)の時代に創建されたと記されています。

貴船神社は日本全国各地に御分社を約500構えており、京都府京都市左京区にある貴船神社は総本山として在る格式の高い神社です。

この貴船神社は平安時代、名神大社という最も高い位の神社に列し、国の大事、災害などには朝廷から祈祷の意である奉幣を受けた二十二社の内の一社です。

まさに日本を守る神社として貴船神社は大変重要視されていたと言えます。

貴船神社には玉依姫の伝説があり、玉依姫が乗った船が留まるところに社殿を建て、神様をお祀りすれば国と国民の安寧を約束するというお告げがあったという伝説です。

その船は鴨川の水源地に留まり、その場所に貴船神社は建てられました。

そして人々は土地神の水神である「高おかみの神」を御祭神とし生命の源である水を司る貴船神社を深く崇めてきました。

雨が続き晴れを請う場合には白馬を、逆に日照りが続き大地が枯れてしまう時には雨を請い黒馬を奉納していたようです。

水神を祀る貴船神社では特に祈雨に関し大変信仰を集め、多くの人々が願いをこめ祈祷に心を捧げました。

悠久の時を厚い水神信仰と共に歩んだ貴船神社。

由緒正しく、高い格式、訪れる観光客は年配者が多いようにも思われますが…実は若年層の観光客がかなり多く訪れています。

理由として水の神様としての信仰の他に、縁結びの神社としても大変に知名度が高く足を運ぶ人が後を絶ちません。

平安時代中期の歌人で中古三十六歌仙の一人でもある和泉式部も貴船神社を訪れ祈願し、不仲となってしまった夫と復縁した話があるほどです。

そしてもう1つ理由があります。貴船神社は伝説、その美しさや格式からか様々な小説や漫画、ゲームなどの舞台となっているのです。

若い人たちが貴船神社に興味を持つ古来より伝わる日本に触れる。物語の舞台へ行ってみたい。とても素敵なことだと思いませんか?

縁結びや、物語の世界を肌で感じたいと貴船神社には毎年数多くの若者やカップルが訪れているのです。

格式や縁結びなど信仰に華を添えるように貴船神社の紅葉はとても美しく京都府の中でも屈指の紅葉名所に数えられています。

貴船神社は京都でも人気の観光名所、そして紅葉も美しいとなるとその荘厳な風景を見るために大変多くの観光客が訪れます。

特に、ここ数年は若い男女が携帯を片手に景色や、景色と溶け込む自分達の姿をカメラに収めるという光景が良く見られます。

薔薇の花を贈る代わりに、深紅の紅葉を恋人へ心をこめて贈る。

美しい紅の社、貴船神社へ是非一度足を運んでみてください。